名古屋大学 卓越大学院プログラム

トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム

Graduate Program of Transformative Chem-Bio Research

EVENTS

GTR Seminar ( 大学院理学研究科アドバンス生命理学特論 )

要旨:システム生物学は様々な構成要素からなる分子ネットワークの解析を通して生命システムを理解することを目的としている。一般的に、ネットワークモデルは複数の研究成果を要約して作成されるため、これらが必ずしも実世界の状態を反映しているわけではない。真のネットワーク構造を決定するにはそれを構成するタンパク質を様々な条件下で正確に定量することが重要であり、ターゲットプロテオミクは、その高い信頼性や定量性から理想的なツールの一つである。
 われわれはターゲットプロテオミクスを大規模に実施することを可能にする新規プラットフォームin vitro proteome-assisted MRM for protein absolute quantification (iMPAQT)を構築した (Matsumoto et al., Nature Methods, 2017, Matsumoto and Nakayama, Curr. Opin. Biotechnol. 2018)。最近、iMPAQTにおけるいくつかの問題点を解消するため、様々な新技術を取り込んだ新たなバージョンであるiMPAQT 2.0を開発している。本セミナーではiMPAQT 2.0の原理について解説し、その応用法を紹介する。
連絡先:嘉村 巧(理学研究科生命理学専攻)内線5546