RPD
Research Promotion Division (RPD),
Institute of Transformative Bio-Molecules (ITbM), Nagoya University
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モレキュリアス !は、分子(モレキュール)を知ることで、好奇心(キュリオシティー)を育むことを目指す、ITbMのアウトリーチチームです。自由な発想をもとに、分子の魅力や研究のワクワクを伝える活動を行っています!
私たちが目指すもの:
遺伝子は、生物学における DNA の二重らせん構造の大発見からわずか半世紀で社会での価値を確立しました。一方、分子は物質の機能の最小単位として医薬、農薬、化学産業の中心に存在し、私たちの身の回りに溢れているにも関わらず、社会の認知・理解は遺伝子の域まで及んでいません。遺伝子=生命という人々の普遍的な認知に対し、分子と対をなす事象はその多様さゆえに、なかなか捉えにくいものと考えます。私たちは、分子と事象とをスケールを超えて結び付け、日常生活の中で分子が何の抵抗もなく認知される社会を創生することを目指して活動をおこなっています。
活動のあゆみ:
これまでに就学前の児童から大人までの幅広い世代を対象に、分子を実感・共感するイベント(展示・体験実験・講演)を、分子の認知・理解のためのロジック形成の場として実施してきました。例えば、活動初期から行うペーパークロマトグラフィーの実験では、単純にインクの滲みや広がりを実験を通して観察するだけでなく、実社会で使用される色素との比較や色素の構造と機能の違いの説明を通して、分子への興味の惹起だけでなく、その大きさ、形の認識といった知覚の形成、機能の理解の醸成を行なっています。また、メンバーや所属する研究所の教員による講演の中には、必ず「分子」「大きさ・形」「機能」の説明を入れ、分子への知覚、理解を促す工夫を重ねてきました。
チーム結成:
2019年からは、研究所内に学部生や大学院生を含むアウトリーチチームを結成し、化学コミュニケーションを担う人材育成を目的とした実践的なトレーニングおよび教材開発を本格的に始めています。本活動は、一般市民の分子への正しい理解を促し、理知的な認知に基づく社会の構築を目指しています。実験が面白いという単発的な刺激ではなく、日常の中で分子と事象の結びつきを客観的に捉え実践する継続的な刺激効果を組み込んでいます。また、分子と事象を結ぶ統合的でスケール感を超えた知覚・理解のために、視覚や聴覚といった五感を刺激するデザイン、映像、音響開発にも力を入れています。
1)サイエンスアゴラにおけるアウトリーチ活動
▶︎ 2013 年 「ぶんし」「すいみん」「ちきゅう・せいめい」のカガク
▶︎ 2014 年 モレキュリアス!「ぶんし」を感じよう
▶︎ 2015 年 モレキュリアス!〜身の回りの分子を感じよう〜
▶︎ 2016 年 モレキュリアス!共創テーブル〜分子探偵ファイル1:クロマトグラフィー〜
▶︎ 2017 年 モレキュリアス!〜今年は分子マジック〜
▶︎ 2018 年 モレキュリアス!〜今年は「分子探偵」〜
▶︎ 2019 年 モレキュリアス!〜分子のチカラでアフリカを救う〜
科学未来館で開催されるサイエンスアゴラに毎年ブースを出展し、関東地区の科学ファンを中心に、分子を感じるコンテンツを提供することができた。実践で見えてきた課題を抽出し、毎年コンテンツを見直しブラッシュアップしている。特に参加者との対話を重視したストーリー性のあるコンテンツ作り、コミュニケーション方法を工夫している。(参加者:各年度約200 人、合計約1400 人)
2)高校での講演活動
▶︎ 全校生徒向けの講演
東海地区をはじめとした全国の高校を訪問し、最先端の科学研究を紹介する講演会を行い、分子と事象との関連、分子を使った研究のワクワク感、研究者の研究への熱い想いを伝えてきた。学校行事として行うことで、研究への関心を高め研究者の裾野拡大に資する活動を行うことができた。(場所:高校、参加者:各回約100-1400 人、合計約10000 人)
3)SSH 事業との連携
▶︎ SSH 全国発表会(2014 年-現在、参加者:各年度約300 人、合計約1800 人)
▶︎ 東海フェスタ(2018 年-現在、参加者:各年度約1000 人、合計約2000 人)
▶︎ 科学三昧あいち(2016 年-現在、参加者:各年度約900 人、合計約3600 人)
これらの活動を通して、日本全国の高校生に対して研究への関心を惹起するとともに、ITbMの分子を基盤とした研究の未来を語る。研究への関心を高め研究者の裾野拡大に資する活動
をおこなうことができた。
▶︎ SSH 運営指導委員(2018-)
メンバーがSSH 指定校の指導・助言を通して、高校生の教育研究活動をサポートしている。
4)一般市民へのアウトリーチ
▶︎ 2018 年WPI サイエンスシンポジウム
東海地区の高校生を主な対象として、最先端の科学研究に関する講演会とともに、参加した高校生からの質問をウェブシステムでリアルタイムに集約し、研究者に問いかけるパネルディスカッションを実施した。質問総数は1000 を超え、講演者もそのほとんどに回答するなど、双方向コミュニケーション型シンポジウムを実現できた。(場所:名古屋大学、参加者:約1000 人)
▶︎ サイエンスティスト・クエストへの登壇(科学未来館、2018 年)
メンバーがITbM の研究成果、分子の可能性、これからの社会との関わりについてについて講演した。(場所:科学未来館、参加者:約40 人)
▶︎ 2019 年中日文化センター講座「世界を変える分子をめざして」
6回シリーズの市民向け講座。研究所のトップ研究者6 人が従来の学問の枠を超えて植物や動物の生命のしくみに迫る。そんな最先端の研究にふれ、研究者の「ワクワク」を共有する講座を開催した。(場所:中日文化センター、参加者:25 人、のべ150 人)
4)小学生向けイベント
▶︎ 2015,2016,2017 年「春休みだよ子どもモレキュリアス!」
(場所:名古屋大学、参加者:各年度50 人、合計150 人)
▶︎ 2015,2016,2017 年「夏休みだよ子どもモレキュリアス!」
(場所:名古屋大学、参加者:各年度50 人、合計150 人)
▶︎ 2017 年イオン大高(300 人)
▶︎ 2018 年イオン長久手(300 人)
▶︎ サカエスプリングゴーアラウンドお絵かきでふしぎ科学体験をしよう!(200 人)
▶︎ 2018 年松坂屋タイアップ企画:キッズわくわく体験福袋「名古屋大学で研究者と実験!
〜「光る」のかがく〜(場所:名古屋大学、参加者:20 人)
▶︎ 2019 年中日文化センター夏休みこども実験教室
(場所:中日文化センター、参加者:20 人)
概要
活動実績
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