名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)

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分子で世界を変える:

化学・生物学・理論科学が融合する場所

拠点長 伊丹 健一郎からのメッセージ

分子はとても小さく、目に見えませんが、私たち生命の活動になくてはならない存在です。私は、分子には科学・技術のあり方を変え、ひいては社会をも大きく変える力があると強く信じています。ITbMは、分子を起点とした生物学研究を分野の垣根を超えて進めています。分子の可能性に期待する生物学者が、分子の機能を創生し実現する化学者および理論科学者と協働することで、アフリカを飢餓から救う分子SPL7、時差ボケの薬として期待されるDHEA、そして炭素材料科学を根底から変えるナノカーボン分子など、精緻にデザインされた機能をもつ多くの新しい生命機能分子が生まれてきました。この中のいくつかはやがて社会を大きく変えるトランスフォーマティブ生命分子として登場してくることでしょう。分子をつなげ、価値を生み、世界を変える。これがITbMの想いです。

研究目標

トランスフォーマティブ生命分子を生み出す融合研究

歴史を振り返ると、ペニシリン(抗生物質)、タミフル(抗インフルエンザ薬)、生命現象を可視化する緑色蛍光タンパク質(GFP)などの数々の著名な分子が世界を変えてきました。ITbMは、このような生命科学研究・技術を根底から変える革新的な生命機能分子をトランスフォーマティブ生命分子と定義し、これらを生み出すことを目標として研究を進めています。合成化学者、動植物生物学者、および理論科学者のダイナミックな連携・融合を通じて、化学と生物学の融合領域に新たな研究分野を開拓し、社会に大きな影響を与えるトランスフォーマティブ生命分子の開発を目指します。2020年、ITbMは新たな重点的研究領域(ITbM2.0)を設定し、環境問題、食糧問題、医療技術の発展などの世界的重要課題を分子で解決すべく研究を推進しています。

研究所の特色

多様性豊かな環境が融合研究を促進させる「ミックス」

ITbMには、それぞれの分野で世界を牽引するトップレベルの研究者が国内外から参画しています。国外からは5名の海外PIをはじめ、多くの海外機関出身の若手教員や博士研究員が参画しています。女性研究者も3割を占めており、多様性の高い環境で研究者が育成されています。ITbMには研究グループ固有のスペースはなく、異なる分野の研究者が共に研究活動を行う「Mix Lab(ミックス・ラボ)」および「Mix Office(ミックス・ オフィス)」を設置することで、異分野融合を促進しています。研究分野・国籍・性別などの違いにとらわれず、研究者が自らの知的探究心に基づいて最大限に力を発揮できる融合的な環境を提供することで、皆が日々わくわくしながら研究に取り組んだ結果、ITbMではこれまでに数多くの生命機能分子が生み出されてきました。ITbMはこの取り組みを大学院教育にも反映させるべく、ITbMは関連する研究科等とともに卓越大学院「トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム(GTR) 」を発足させました。学内のみならず国内外の研究機関との連携を深化させ、さらなる発展を目指します。

ITbMの成果

(Oct. 2012 - June 2020)

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名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)

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