ホーム > イベント情報 > ITbM/IGER セミナー (Prof. Andrew Loudon)

イベント情報

ITbM/IGER セミナー (Prof. Andrew Loudon)

日時: 2014/8/1, 16:30〜18:00

場所: 農学部 第2講義室

20140801_AndrewLoudon.jpg

スピーカー: Andrew Loudon教授
Faculty of Life Sciences, University of Manchester, UK

講演タイトル: Circadian clock control of immune function and inflammation

概日時計は免疫系に関与する細胞において炎症性反応の概日リズムを駆動し、概日時計が乱れると炎症状態の慢性的な亢進につながります。 通常の炎症応答は生体防御において必須であるものの、慢性的な炎症亢進が続くとさまざまな疾病の原因となります。 演者らの研究グループは炎症応答の概日リズムを引き起こすメカニズムと、それに関与する細胞種や生体径路に着目して研究を行ってきました。 演者らはマウスを用いて概日時計の主要な制御タンパクであるBMAL1をマクロファージにおいて機能阻害し、その結果、全身にわたるエンドトキシンに対する炎症応答の正常な概日リズムが消失することを見いだしました。 この変化は炎症性サイトカインの発現リズムを制御するREVERBタンパク質を介していると考えられます。 演者らは最近、これらの研究を肺に応用し、肺上皮細胞が局所的なペースメーカーとしてケモカインシグナル伝達と感染応答の概日リズムを調節することを明らかにしました。 肺上皮細胞の概日時計を破壊すると、グルココルチコイド受容体がケモカイン遺伝子に周期的に結合することが妨げられて炎症の亢進を導くことから、この作用はグルココルチコイドを介します。 以上の研究は、標的組織の概日時計とグルココルチコイド受容体に作用する循環グルココルチコイドホルモンを結びつける新規の制御機構を解明しました。これらは肺の炎症やバクテリア感染への応答の日内変動を制御するために協調して働く必要があります。

2014-07-25

イベント情報のトップへ戻る