センター紹介

分子構造センターでは、 トランスフォーマティブ生命分子研究所(Institute of Transformative Bio-Molecules; ITbM)における質量分析計を使った解析を担当しております。また、国内外の研究者との共同研究および受託分析(実験計画からデータ解析まで)を行なっております。

前任の桑田啓子先生が維持管理されていた当センターですが、2022年2月より三城恵美が後任として着任しました。熟練スタッフの加納圭子と佐藤伸哉とともに、より良い解析につなげられるよう努力していきたいと考えております。

タンパク質同定(プロテオミクス 、nanoLC-MS/MS)

プロテオーム解析にはタンパク質の酵素消化および精製(前処理)と、nanoLC-MS/MSによる質量分析という2つの技術から成ります。タンパク質の酵素消化および精製は研究目的およびサンプルの種類に応じて選択します。前処理により得られたペプチドを質量分析計で測定し、ソフトウエアを使って解析することでペプチドの質量や部分配列情報が得られます。これらの情報をデータベース検索することでタンパク質の同定や様々な翻訳後修飾の分析が可能です。

当センターは国内外で多数の解析実績を有しており、前処理から質量分析計によるタンパク質の同定までプロテオミクス研究を推進する解析技術をご提供致します。

主な研究技術

  1. サンプル間で発現量の異なるタンパク質の同定
  2. 免疫沈降で得られた相互作用タンパク質の同定(タンパク質間相互作用解析, CO-IP)
  3. プルダウンで得られた相互作用タンパク質の同定(タンパク質リガンド相互作用解析、ターゲットID)
  4. 翻訳後修飾部位の同定(ゲルバンド切り出し and/or 網羅的リン酸化プロテオミクス )

液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)による分析

難揮発性有機化合物をESIまたはAPCIによりイオン化し、質量分離部にてイオンを分離し検出部でm/zを検出します。

測定対象: 合成化合物、生体内低分子化合物、ペプチド、タンパク質など

主な研究技術

  1. 化合物の定量分析 (内部標準物質を用いた絶対定量解析、検量線を作成した相対定量解析)
  2. 低分子化合物の構造推定および酵素反応速度解析
  3. 低分子化合物からタンパク質まで幅広い化合物の精密質量測定

論文提供のお願い

当センターにて測定結果及び解析結果、実験機器を使用した方に、該当論文の提供をお願いしています。
非共同研究の場合は、謝辞に下記文言を記載してください。

「トランスフォーマティブ生命分子研究所(WPI-ITbM)」
「Institute of Transformative Bio-Molecules (WPI-ITbM)」

アクセス

名古屋大学 東山キャンパス 理学部共用館 4階(名古屋大学内郵便局の近く)

〒464-8601
愛知県名古屋市千種区不老町 理学部共用館406
名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所(ITbM)分子構造センター

Tel:052-747-6855