GTRリトリート2026を開催しました。
所属や世代の垣根を越えてつながる2日間!

GTRリトリートは、GTR生同士が互いにつながりを深めることを目的とした合宿型のイベントです。今年は、学生63名に加え、学内外の教職員38名、企業研究者6名が静岡県掛川市の「つま恋リゾート彩の郷」に集い、所属や世代の垣根を越えて交流しました。
本イベントの中心となるのが、M2とD1のGTR生がチームで挑む「異分野融合研究提案コンテスト」です。学生はチームでの議論やプレゼンテーションを通じて、発想力、研究立案力、コミュニケーション力、プレゼンテーション力を養います。
今年度は、学生がコンテストに取り組む一方、教員・企業研究者・修了生も別途研究交流会で、新たな異分野融合の可能性について議論しました。
参加者それぞれが、分野や組織を越えた新たなつながりと融合研究へのヒントを持ち帰る場となりました。



開催スケジュール
- 日時:2026年7月3日(金)~4日(土)
- 会場:つま恋リゾート彩の郷(静岡県掛川市)
1日目:7月3日(金)
| 11:15~11:30 | 開会挨拶・趣旨説明:山口 茂弘(ITbM 教授)、恒松 雄太(生命農学研究科 准教授) |
|---|---|
| 11:30~15:00 | 学生:異分野融合提案の検討会/教員・企業研究者・修了生:異分野融合に向けた研究交流会 |
| 15:00~17:30 | 異分野融合研究提案コンテスト |
| 18:15~20:15 | 夕食・懇談会 |
2日目:7月4日(土)
| 9:30~11:30 | ポスター交流会 |
|---|---|
| 11:30~13:30 | 集合写真撮影・投票・昼食・休憩 |
| 13:30 | 表彰式 | 14:15 | 閉会挨拶:木下 俊則(GTRプログラムコーディネーター) |
異分野融合研究提案コンテスト
本コンテストでは、各チームがターゲットとなる社会課題を設定し、その解決につながる研究アイデアを提案します。
異なるバックグラウンドの学生がチームを組み、限られた時間の中で議論を積み重ね、プレゼンテーションに臨みます。チームごとの持ち味や連携が表れる発表を互いに見合うことで、参加者が刺激し合える点も、この企画ならではの醍醐味です。また、さまざまな専門を持つメンバーが協働し意見を交わす過程で、互いの研究内容や人柄への理解も深まります。
各チームの発表タイトル(発表順)
- E:炊飯米の消費期限予測デバイスの開発
- H:ワインを守れ!!標的認識型農薬の開発
- D:持続型pH応答ナノカプセルによる次世代口腔ケアの創生
- I:光触媒/金属触媒を搭載した環境応答型リポソームによる新規ニキビ治療法の提案
- G:結晶、ダメ、絶対。
- A:トロイの木馬型mRNAミセルによるがん細胞自己破壊戦略(Trojan Horse mRNA Micelles Programming Cancer Cells for Intracellular Self-Destruction)
- J:超地球低軌道環境を生き抜く自己修復型宇宙スキンの創製
- F:増えすぎて滅! オニヒトデ由来サポニンを基盤とした新規害獣・害虫忌避剤の開発 ~ヒトデの力で、人手いらずへ~
- B:アミノ酸を魚の"舌"で検知~健康を加速させる~
- C:サンゴ保全を目指した新規日焼け止め成分の開発
コンテストの結果
- 1位:Jチーム「超地球低軌道環境を生き抜く自己修復型宇宙スキンの創製」
- メンバー: 平田 凌雅(工学・D1)、齋藤 一磨(創薬科学・D1)、勝賀野 寛斗(理化学・D1)、前川 浩夢(理化学・M2)、松永 来実人(理化学・M2)、長江 俊哉(理化学・M2)


- 今後迎える宇宙時代に備えた新しい展望が良かった。
- 計算化学によるスクリーニングで修復性を予測する方法は非常に高難度。ただ難しい課題にチャレンジするという観点はとてもいいと思う。実験系とのシナジーが期待できるテーマで、近未来の実用化研究に応用できると思った。
- 宇宙空間極限環境の着眼点が良いだけでなく、問題解決への分子設計が秀逸でした。
- 宇宙という壮大なテーマに高分子×計算科学でかなり具体的なアプローチまで考えられていた。発表の構成、質疑がよく考えられている様子がわかった。
- 2位: Dチーム「持続型pH応答ナノカプセルによる次世代口腔ケアの創生」
- メンバー: 北村 暁(理化学・D1)、森下 友梨香(生命農学・D1)、北谷 宏仁(生命農学・D1)、吉川 千優(理化学・M2)、陶山 照瑛(理化学・M2)、池村 悠希(理化学・M2)


- ぜひ実用化してほしい。
- pH別のカプセル設計がなされているところが、よく考えられており、素晴らしかったです。
- 材料や実現可能性の面でバランスが良いと感じました。予防医療という社会的な側面も考えられている提案だったと思います。
- 分かりやすい発表で、実現したら良いなと思える研究でした。質疑応答、スライドから実現可能性も感じられました。
- 口腔リンス剤として高い実現可能性があると感じました。よく考えられて設計されているシステムと言えます。
- 3位: Bチーム「アミノ酸を魚の"舌"で検知~健康を加速させる~」
- メンバー: MA Sibo(理化学・D1)、箕浦 有紗(創薬科学・D1)、安藤 遥香(理生命・M2)、高梨 佑真(生命農学・M2)、山中 寅彦(生命農学・M2)、石丸 誠(創薬科学・M2)


- 着眼点が良かった。完成したら、多方面に応用できそうですね。
- 発想が面白い。プレゼンもわかりやすかったです。
- 製品コンセプトが未来的で良かったです。応用先もたくさんあって良いですね。バイオ由来の養殖用飼料をいま研究していて、まさにアミノ酸が養殖環境でどのような成分量かを知りたかったので、養殖に向けての研究課題も気になります。
- 具体的な内容については突っ込みどころがあるが、生物の機能を検出デバイスとして利用するのは面白い。生物多様性をうまく活用する着眼点は良いと思う。
ポスター交流会
昨年度から、学生がA3ポスターを片手に会場を自由に移動し、教員・企業研究者を訪問して研究発表を行うスタイルに。学生にとっては自らの研究を多様な聞き手に伝える実践の場となり、教員・企業研究者にとっても、異分野の学生の研究や人となりに直接触れる貴重な機会となりました。
ポスター賞
- 最優秀ポスター賞:野﨑 友花(理生命・D1)
- 優秀ポスター賞:森下 友梨香(生命農学・D1)
- 審査員特別賞:稲垣 和真(工学・D1)、藤川 光衣(生命農学・M2)



異分野融合に向けた研究交流会(教員・企業研究者・修了生)
今年度は、学生がグループワークに取り組む裏側で、教員・企業研究者・修了生を対象とした研究交流会を新たに実施しました。テーマは「次の学術変革領域研究(A)の萌芽を構想する」。学生だけでなく、参加する研究者同士のネットワーク構築と融合研究の芽を育てることをねらいとした企画です。
「学術変革領域研究(A)(学変A)」は科学研究費助成事業(科研費)の一種で、多様な研究者の共創と融合により、新たな研究領域や革新的な研究テーマの創出を目指す研究プロジェクトです。本交流会では、各参加者の研究内容を手がかりに、参加者自身が「次の学変A」につながる新たな研究領域の萌芽を構想しました。
分野や立場の異なる参加者同士がグループで意見交換を行いながら、異分野融合の可能性や共同研究の展開について議論。将来的な研究領域の創成に向けたアイデア創出とネットワーキングの場となりました。



参加者の声
- 普段触れることのない分野の専門知識や実験手段に触れ、さらにそれを組み合わせて新しい研究を提案することで多くの刺激を受けた。(GTR生)
- 専門性の異なる人が集まることで自然と役割分担ができていく様を体験できて良かったです。(GTR生)
- どのグループも非常に練られた研究提案でした。個人的にはせっかくの機会なので、もっと突拍子もないアイディアでもでてもいいかなと思うくらい、実現可能性がしっかり考えられておりました。(修了生)
- プログラムが充実していて、宿泊施設も快適で、思っていた10倍楽しめました。(GTR生)
- コロナ世代だったのもあり、自分自身学生時代は合宿形式のリトリートへの参加の機会はなかったので、大変良い機会になりました。(修了生)
- 様々なアイデアが聞けて大変刺激を受けました。(修了生)
- もっと企業からの参加者が増えても良いと思いました。(企業)
- 他学科の先生方ともお話する機会があり大変有意義なものになりました。(教員)




