名古屋大学 卓越大学院プログラム

トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム

Graduate Program of Transformative Chem-Bio Research

活動報告

院生企画インタビュー「Acade-Mix」

GTRには、履修生が企画を提案し審査に通ることで、企画の実施に対してプログラムから支援を受けられる「GTR院生企画」という制度があります。
院生企画「Acade-Mix」は、留学生と日本人学生の研究交流を目的とした企画で、イベントは全て英語で行われました。

日本に留学する留学生には、多くの研究発表の機会が日本語で行われるために質疑に参加しにくいという現状があり、また、日本人の学生には、英語での発表機会が少ないという現状があります。今回のイベントは、留学生には英語での研究交流の機会を提供し、日本人の学生には自身の研究を英語で発表する経験の場を提供する、留学生・日本人学生の双方のニーズに応えるイベントとして企画されました。

Zoomでの研究発表の様子
イベント参加者の集合写真

イベントには、発表者と聴講の参加者を合わせて28名の学生が参加。9名の学生(日本人学生5名、留学生4名)が英語で研究発表を行いました。
今回のイベントの参加者はGTR生だけに限定されず、GTRの枠を超えて、多様な研究科・学年の学生の研究発表を聞くことができる機会でした。

イベントの参加者向けにSlackでグループが作成され、イベントの当日だけでなく、開催の前後で、参加者同士がつながりを継続できるようにするための仕組みも設けられていました。

発表の事前の練習・フィードバックの機会や、イベント当日の質疑のサポートなど、英語力に自信がない学生も安心して積極的に、発表・質疑ができるようにするためのサポートもあり、発表者・聴講者ともに、英語で発表し議論する貴重な機会となりました。

Acade-Mix
日時:2020年12月17日(木)13:00~18:00
場所:Zoom(オンライン)

Research presentationの発表者とタイトル:
Kawaguchi Kohei(生命農学研究科D2)
"Search for adhesions factors and functional analysis in grafting"
Huang Tzu-Ting(理学研究科・生命PD)
"Neural basis of aging in sensory perception and learning behaviors"
Nakai Daichi(環境学研究科D1)
"Reconstruction of locomotions in prehistoric animals by bone histology"
Qianqian Luo(生命農学研究科M1)
"Search for grafting enhancers by chemical screening"
Thanachok Taticharoen(生命農学研究科D1)
"Factor influencing in cracking of polished young coconut"
Oka Hiroya(生命農学研究科D2)
"Construction of transcript regulation mechanism prediction model based on binding motif environment of Transcription factor AoXInR in Aspergillus oryzae"
Tanaka Yoshiki(理学研究科・化学M1)
"Development of Multifunctionalized Fluorescent Dye and Application to Cell Imaging"
Jia Xin Yap(理学研究科・生命D1/G30)
"Small molecule germination inhibitors of parasitic plant Striga hermonthica"
Nakajima Haruna(理学研究科・化学M1)
"A development and an Application of Carbon Nanotube stamp"
Award受賞者には賞状と記念品が贈られました

院生企画インタビュー

今回の院生企画は、GTR生の川口航平さん(Koheiさん)、木下悟さん(Satoruさん)、Qianqian Luoさん(Seiseiさん)、G30*の留学生Yap Jia Xinさん(Jasmineさん)の4名が企画。
Seiseiさんは中国からの留学生、Jasmineさんはマレーシアからの留学生です。
企画メンバー間のコミュニケーションは、それぞれが母語や第二言語を駆使してコミュニケーションしていたそうです。以下のインタビューでも、英語と日本語が混ざった形で、お話を伺いました。

*G30:「グローバル30」は、英語で行われる講義のみを受講して大学・大学院を卒業・修了することができる、留学生向けの制度です。

Key topics
企画者の思い・きっかけ
メンバーが、それぞれの持ち味を発揮できたチーム
チームで一つのものをつくる醍醐味
「人のつながり」が、新たな物事を創り出す起点になる

企画者の思い・きっかけ

はじめに、企画者の皆さんがどのような思いで今回のイベントを企画しようと思ったのか、どのようなきっかけやモチベーションで企画メンバーとして参加しようと思ったのかを聞きました。

Kohei:これまでに僕自身が3人の留学生のチューターをやってきました。その中で、多くのセミナーの発表が日本語で行われていて、留学生が全然質問もできなかったりする環境を何とかしたいなと思っていました。
一方で、自分は英語が苦手で、もっと英語を練習する機会があったらいいなと思っていました。
今回の企画を実施するにあたって、木下くんが中心になって、現状の問題点を把握するためのアンケートを取ってくれて、日本人の学生と留学生それぞれの声を聞いて、そこから、留学生と日本人の学生の両方がWin-Winになれる英語での研究交流の機会をつくれたらよいのではと思い、今回のイベントを企画しました。

Satoru:留学生の寮で留学生のサポートをする活動など、これまで国際交流に明け暮れた学生生活を送ってきました。なので、「院生企画にZoom In !」で、川口くんたちのグループが国際交流をテーマにした院生企画を提案してくれて、もし実際にやるなら何か手伝えたらと思っていました。そうしたら、川口くんから声をかけてくれて。
最初は、「何か手伝えるかな」くらいの思いでメンバーに入ったのですが、川口くんのパッションや他のメンバーの思いにすごく共感する所が多くて、一緒にやっていくうちに、どんどんモチベーションが上がっていった感じです。

Seisei:I'm an international student and now I live alone. Because of the Corona pandemic effect, we didn't take part in many activities last year. But I really want to communicate with other students so that I would think I and others are connected instead of being alone. Also, I am not an English native speaker, so I think I need to improve my English. If I could communicate with other students and improve my English at the same time, It would be great! So I'm really glad to join this team.

Jasmine:We have a lot of G30 students from foreign countries that study here at Nagoya University but there's rarely a chance for us to listen to English presentations as compared to Japanese presentations. So I think we need more chances to practice our presentation skills, especially using English, and that's why I decided to join Kohei-san, Satoru-san, and also Seisei.

メンバーが、それぞれの持ち味を発揮できたチーム

Kohei:このメンバーでの会議は9割くらいが雑談chit chat で(笑)、でも自分としてはそれがすごく良かったです。

Seisei:We have gathered many times to discuss and through communications I got chances to know about them. Through these meetings, I was able to talk to Kohei-san, Satoru-san, and Jasmine-san. It was really interesting and I learned a lot from them whether it's life attitude or learning attitude.

Satoru:今回の企画を通じて、企画者同士がすごく仲良くなれたと思います。すごく楽しく企画ができたメンバーでした。Seiseiはずっとムードメーカーで、みんなを笑わせてくれて、M1の学生でこんなにパワフルな人は見たことないです(笑)

Jasmine:She's always funny and always inviting us over to her house. Through this interaction, we were able to become closer. Thanks to her who started all of this.

Kohei:新型コロナウイルスの状況がまだひどくない時に、最初に「みんなで集まろう」って誘ってくれたのがSeiseiでした。そこで研究の話だけじゃなくいろんな話で盛り上がって、そうやってお互いのことを知っていくことで、企画のディスカッションの内容も濃いものになったと思います。

Satoru:Also I think another good point is that since we have Jasmine, we didn't have to worry about our English skills as much. That was a very helpful for us.

Jasmine:I didn't have to do much actually because Satoru-san is already good at English. I just made some minor changes. I think Satoru-san and Kohei-san did most of the work for the Google forms and also connecting with others, like writing emails and informing the participants and also presenters. Thank you for doing all of that.

Kohei:Jasmine's advantage is that you can also speak Chinese. Sometimes when Seisei cannot understand English or Japanese, you translate into Chinese. I think this is very big advantage.

Jasmine: And then sometimes Seisei translates for me. We have translators among ourselves.

Seisei:I'm really impressed that Kohei-san is really concerned about international students and always takes care of international students. "Kokoro ga atatakai". I think he is a really nice person.

Satoru:I think our event concept actually reflects Kohei-san's passion. I think the core inspiration of our event is from Kohei-san.

Kohei:All I provided was my passion. I think you do many things.

Satoru:We need to have those persons who are the leaders.

Kohei:英語はできないけど、リーダーとして自分なりに何とか頑張ろうと思ってやっていたので、そう言ってもらえるとありがたいです。

Satoru:言語の面では、いろんなtranslatorがいたので。そこはみんなでフォローし合えていて、良かったと思います。

Kohei:お互いが持っている能力をそれぞれに活かして進めることができて、本当にすごくいいチームだったと思います。
僕がリーダーという形ではあったのですが、イベントの運営経験が豊富な悟くんと一緒に企画することを通して、イベントの運営の仕方だけではなくて、チームとして企画を進める上でのマネジメント的な考え方なども、すごく学ぶ所がありました。例えば、どうしても日本人の学生同士でやり取りする方が楽なので、仕事も日本人の学生側でやってしまいがちなのですが、「面倒でも、留学生のメンバーにも仕事を割り振らないとチームとして動けない、チームとしての信頼関係を築く上でみんなに役割を与えることが大事」というようなことを言ってもらって、その通りだなと思いました。

  • イベントを企画運営する上で、難しかったことや大変だったことはありますか?

Jasmine:I think the timing to hold this event was a busy time for many G30 students because they were busy applying for graduate school or job application so many of them were interested in this event but couldn't join us this time. So if we are going to organize this event next time it will be nice to choose a time where more people are able to join.

Seisei:I think the most difficult point was that we cannot hold offline meetings because of corona pandemic. We had to hold online meetings but there were many disadvantages. So we discussed about this point many times.

Satoru:We are using a second language like English, I think that we often lost our way in our discussions. I think we need to help bring the focus back to the topic when the discussion starts to digress. That was a difficult point to organize the event. But since we had the online live meeting, I think we had an advantage because we were able to use the online whiteboard so that we could keep the focus on the topic. That was a good point and also a kind of difficult point when discussing second languages but it was fun for me too.

  • 今回の企画運営の経験を踏まえて、今後やってみたいことなどを教えて下さい。

Satoru:There are many G30 international students and GTR has many PhD students, so I thought that since a lot of the students are interested in research discussions that it could be very nice to combine them together. So basically I thought it would be very nice to organize more widely to include more G30 and GTR students.

Jasmine:I think it would be nice to have our event onsite. Because this time we could not meet face to face due to the Corona pandemic, I really hope that next time we can hold face to face event. I think that's going to be more fun.

Kohei:僕もJasmineと同じで、やっぱりface to faceの企画をやりたいなと思いました。あとは、今回のイベントを踏まえて、もっとプレゼンテーション力を上げるような企画もあったらいいなと思いました。
でも、新しい企画は、できたら次の世代の人たちが、やっていってほしいなと思います。

チームで一つのものをつくる醍醐味/「人のつながり」が、新たな物事を創り出す起点になる

  • 次の世代の人たちをencourageするとしたら、どんなメッセージを伝えたいですか?

Satoru:「楽しいですよ」というのは伝えたいですね。多少時間はconsumingかもしれませんが、その結果得られるものは大きいし、その過程自体もすごく楽しいです。

Kohei:僕自身はこれまで「リーダー」ってやったことがなくて、そういうのがなんだか真面目臭いな、と思っていた所がありました。でも今回、自分のやりたいように企画をやらせてもらえて、「自分がこうしたい」という思いを起点にやりたいことをやる、というのでもいいんだと思いました。もっと気軽に、「こうあったらいい」と思うことを、みんながやれたらいいのかなと思います。

Seisei:I think the most important thing is "Tsunagaru". I want to organize these kinds of activities so that I can connect with other students. These kinds of connections make me happy. みんなで、同じ目標をもって一緒に何かをやる時、議論していてあたたかい気持ちになります。人と人がつながることは、幸せな気持ちになります。

Kohei:今回の企画を通して、雑談だけとかみんなでどこかに行きましょうとか、そういう、単にお互いを知って仲良くなることを目的にした機会があってもいいんじゃないかと思いました。そうやって「人を知る」ことが、「あいつを誘って企画やろうかな」とか「あいつの研究聞きに行ってみようかな」っていうのにつながっていくと思うんです。
お互いを知る機会があってこそ、企画も研究も、より深い議論につながると思います。

企画者
  • 川口航平(生命農学研究科植物生産科学専攻 博士後期課程2年)
  • 木下悟(理学研究科⽣命理学専攻 博⼠後期課程2年)
  • Qianqian Luo(生命農学研究科植物生産科学専攻 博士前期1年)
  • Yap Jia Xin(理学研究科⽣命理学専攻 博⼠後期課程1年)

2021.1.13 オンラインにてインタビュー