名古屋大学 卓越大学院プログラム

トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム

Graduate Program of Transformative Chem-Bio Research

EVENTS

GTRセミナー/アドバンス生命理学特論

12月3日(金)13時より、下記GTRオンラインセミナー(アドバンス生命理学特論)を開催します。
講師の四宮博士は長年、昆虫脳のコネクトームプロジェクトに関わっておられます。
最近、体長がわずか 200μmほどの寄生蜂の全脳コネクトーム計画を開始されたそうですので、その話も紹介していただくよう、お願いしました。
オンライン開催となりますが、奮ってご参加ください。

日時 / Dates:12月3日(金)/December 3, Fri.13:00〜14:30(オンライン開催)
講師 / Lecturer:四宮 和範 博士(サイモンズ財団 フラットアイアン研究所 計算神経科学センター)
題名 / Title:微小昆虫脳の大規模コネクトミクス

要旨/ Abstract
コネクトミクスは、神経系内の神経細胞の結合パターンを詳細に記載し、シナプスレベルの網羅的な回路地図(コネクトーム)の作成を目指す研究分野である。これまでマウスの脳や網膜、ショウジョウバエの中枢神経系などを題材として、電子顕微鏡法によるいくつかの大規模コネクトームプロジェクトが行われてきた。我々は3次元電子顕微鏡法(FIB-SEM法)を用い、ショウジョウバエ脳中枢部のおよそ半分をカバーする、約2万5000個の神経細胞と約2000万のシナプス結合からなるコネクトームを構築した。これに加えて、視葉や胸腹部神経節を含む、中枢神経系全体の再構成を行うプロジェクトが現在進行中である。さらに我々のグループは、同手法を用いてショウジョウバエより遥かに小さい寄生性のハチ、Megaphragma
amalphitanumの全脳コネクトームを構築することを目指して研究を行っている。本種成虫の体長はわずか200μmほどであり、自由飛行を行う昆虫としては最小の部類に属し、また物理的な制約から脳を含むあらゆる器官が極限まで小型化されている。本種の脳を構成する神経細胞の網羅的な再構成を行い、ショウジョウバエなどの脳の比較解析を行うことで、個体の生存に必要な最小限の脳神経回路とその機能を同定することを目標とする。

使用言語:日本語
参加登録はこちら ※12/1までにご登録願います。登録された方にオンラインのリンクをお送りします。
※生命理学の博士前期課程の学生と教員の方は、登録不要です。NUCTとSlackでURLを連絡します。
※参考:フラットアイアン研究所
    計算神経科学センター