名古屋大学 卓越大学院プログラム

トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム

Graduate Program of Transformative Chem-Bio Research

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「GTR 基礎講座Ⅱ」ジェンダード・イノベーションのすすめ ~性差分析がもたらす科学技術の発展と多様性の確保~

これまで科学技術分野におけるジェンダー・ギャップは、女性研究者の数や研究環境などに
焦点が当てられてきた。しかし、研究や開発における対象や基準も男性となることが多く、大
きなジェンダー・ギャップが存在する。そのような中、近年、欧米諸国を中心に性差分析を研
究や技術開発のデザインに積極的に組み込むことで、科学技術における発見とイノベーション
の実現を目指す『ジェンダード・イノベーション』という新しいアプローチが広がっている。
すでに、Natureなど数多くの生物・医学系分野のジャーナルは、投稿ガイドラインで性差への考
慮を要求しており、研究の助成金申請に性差分析を要求する海外機関も増えてきている。
本講演では、科学・医学・工学・環境の分野における具体的な実例を挙げながらジェンダー
ド・イノベーションズとはなにか、また世界と日本での取り組み状況などについて紹介し、自
分たちの研究テーマの中にあるジェンダード・イノベーションについて一緒に考えてきたい。

<講演者プロフィール>
1993年お茶の水女子大学理学部卒。95年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。98年同大学
院博士課程修了。博士(理学)。お茶の水女子大学にてポスドク、理学部助手、特任講師を経て、
07年に名古屋大学男女共同参画室特任准教授。10年に同大学大学院理学研究科生命理学専攻准教授。
19年に、クロスアポイントメントにてお茶の水女子大学准教授および学長補佐を兼務し、ジェン
ダード・イノベーション研究所の設立に関わる。22年より、新設されたお茶の水女子大学ジェン
ダード・イノベーション研究所の特任教授。専門は、分子細胞生物学。現在、内閣府男女共同参画
会議計画実行・監視専門調査会委員も務める。

Contact: 上川内あづさ kamikouchi<at>bio.nagoya-u.ac.jp (<at>→@に変換)

※この講演はGTR基礎講座Ⅱ(1pt)です。基礎講座Ⅱとして受講するGTR生はGTR e-ポートフォリオへ登録(登録締め切り:6/15)のうえ、GTRがTACTで指定する形式で期日までにレポートを提出してください。