名古屋大学 卓越大学院プログラム

トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム

Graduate Program of Transformative Chem-Bio Research

EVENTS

GTRセミナー / アドバンス生命理学特論

7/20(木)15時より、下記の通り GTRセミナーを開催いたします。
皆さま、お誘いのうえぜひご参加ください。

講演タイトル:ルミクリン:精子の成熟を制御する新しい分泌シグナル伝達
講演者:淨住大慈(きよずみ だいじ) 
       科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業さきがけ 研究者
       名古屋大学環境医学研究所 内分泌代謝分野 特任講師
       大阪大学蛋白質研究所 蛋白質有機化学研究部門 客員フェロー・招へい准教授

開催日時:7月20日(木)理学部G館 G101
     15:00〜16:30
問い合わせ先:生殖生物学グループ 田中実 (内線 2979)

『概要』
生物にとって生殖はすべてに優先されるタスクであり、種をどのように多様に進化してきたとしても、生殖はそれが必ず成功するように常に最適に制御される必要がある。演者は、蛋白質の分子科学的機能解析に加えて近年進歩の著しいモデル動物のゲノム編集技術を駆使することで、哺乳動物において精子成熟を制御する新規な分泌シグナル伝達機構「ルミクリン」を明らかにした。生殖路は配偶子を対外へ導く運搬路であるが、ルミクリンシグナル伝達では生殖路そのものが分泌シグナル伝達のチャネルとして機能しており、これを通じて生殖細胞と体細胞が密接にコミュニケーションすることで精子の成熟と雄の生殖能力を確かなものにしている。本セミナーでは,演者が明らかにしたルミクリン分泌シグナル伝達の分子基盤とルミクリンによる生殖能力の制御機構について、新知見の生物学的・生命医科学的な意義づけや今後の研究展望も交えながら紹介したい.