名古屋大学 卓越大学院プログラム

トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム

Graduate Program of Transformative Chem-Bio Research

EVENTS

GTRセミナー

10月16日15:30より下記の通りセミナーを開催します。
皆さまお誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

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日時:10月16日(水)15:30-17:00
会場:理学南館1階 坂田・平田ホール
講演者:山口 信次郎 教授(京都大学 化学研究所)
演題:ストリゴラクトンの生合成と構造多様性
使用言語:日本語
担当者氏名:理学研究科(生命理学領域) 土屋 雄一朗(内線6917)
概要:
ストリゴラクトン(SL)はカロテノイドから生合成される植物の微量低分子化合物群である。
SLは根から分泌されて植物の無機栄養吸収を助けるアーバスキュラー菌根菌との共生に関わる化学シグナルとして働くが、もともとは根から分泌されるSLを悪用して宿主植物の近傍で発芽する根寄生植物ストライガの発芽刺激物質として最初に発見された。
また、植物体内においてSLは、地上部の枝分かれの抑制や葉の老化の促進など様々な生理作用を有するホルモンとして働く。
これまでにSL生合成の概要が明らかにされた。その結果、生合成経路の後半で植物種の違いによって多様な化学構造のSLが生合成されることが明らかになった。
また、一つの植物種において複数のSL分子種が合成されることも植物界におけるSL化学構造の多様性に貢献している。本セミナーでは、SLの化学構造多様性の生物学的な意義について考察する。